(S309)η-Fe2Al5 相に現れる高次規則相の結晶構造解析

摘要

優れた耐熱性、耐食性、意匠性をもつ溶融Al めっき鋼板は自動車排気系部品などに利用されており、めっき層は主に厚いη-Fe2Al5 と薄いθ-Fe4Al13 で構成されている。このη 相は斜方晶系の空間群Cmcm を有する結晶構造であり[1]、c 軸方向に沿った部分占有サイト(c 軸chain)の不規則配列が特徴である(Fig.1)。近年、この部分占有サイトの規則化による、従来の結晶構造を母構造とした超格子構造(η'相、η'' 相)の存在が明らかになった。