(S238)結晶塑性FFT を用いた変態ひずみに与える予ひずみの影響解析

摘要

鉄鋼材料の熱間圧延や熱処理プロセスにおいて，冷却時に発生するひずみは冷却後の鋼材の形状や残留応力を決定するため，非常に重要な制御因子である．特に相変態中には，変態ひずみや変態塑性ひずみ等の比較的大きなひずみが発生するため，相変態中の応力／ひずみ変化を知ることは重要であり，これまで鋼種に応じたデータ蓄積がなされてきた1)．しかし，鉄鋼製造プロセスの現場では，しばしば相変態前に加工が行われるため，実験的に得られる変態挙動と異なる可能性がある．そこで本研究では，予ひずみが変態ひずみに与える影響について高速フーリエ変換を用いた結晶塑性解析によって考察する．