(S404)高硬度高耐食Ni 基合金(Ni-38Cr-3.8Al)の高温強度に及ぼすラメラ組織の影響

摘要

Ni-Cr などの二元系合金において不連続析出によるセル状組織の調査1)が行われており，Ni-Cr にAl を加えたNi-40Cr-4Al(以降，mass%)で700HV超える硬さが得られることが報告されている2)．これらのセル状組織が得られるような高Cr を含有するNi-Cr 系合金は熱間加工性が乏しいため主に鋳造合金として用いられてきた．そこで，熱間加工性を改善させたNi-38Cr-3.8Al が開発され，高強度かつ耐高温腐食特性にも優れる高温部材として使用されている．しかし，本合金のような高Cr 量を含有するNi-Cr 系合金において，高温強度と組織の影響について系統的な調査は十分に行われていない．そこで，本研究ではNi-38Cr-3.8Al の高温強度に及ぼすラメラ組織の影響を調査した．