Ni,Mn フリー高窒素オーステナイト系ステンレス鋼の機械的性質に及ぼす結晶粒径の影響(S044_1)

摘要

オーステナイト系ステンレス鋼に含有されるNi やMn はレアメタルであり資源の枯渇が危惧されていることからそれらの代替元素として資源豊富なN を用いたNi , Mn フリー高窒素含有オーステナイト系ステンレス鋼の研究が行われている。しかし高窒素含有オーステナイト系ステンレス鋼はFCC 金属にもかかわらず低温脆性を示し、その原因として熱的応力成分の存在が示唆されているものの、延性-脆性遷移温度(DBTT)に及ぼす結晶粒径の影響等については不明な点が少なくない。そこで本研究では金属射出成型及び固相窒素吸収(MIM-NA)法を用いて作製したNi-Mn フリー高窒素オーステナイト系ステンレス鋼を加工熱処理により結晶粒径を変化させ、機械的性質に及ぼす結晶粒径の影響を調べることを目的とした。