高純度アルミニウムの巨大ひずみ加工による結晶粒微細化と延性の関係

摘要

アルミニウムは面心立方構造をとり積層欠陥エネルギーの高い金属である。 本研究では純度の異なる高純度アルミニウムの巨大ひずみ加工に伴う結晶粒微細化過程を調べ、さらに力学特性との相関を調べた。 試料には4N、5N、6Nのアルミニウムを用いた。 巨大ひずみ加工法としてHPT（High Pressure Torsion）法を用いた。 試料サイズは10 mm Φの円板状でHPT法は1Gpaの圧力のもと、1rpmの回転速度で1/8、1/4、1／2、1、2回転を行った。 いずれもVickers硬度計で円板状試料の直径方向に硬度測定を行うとともに、室温で8．3×10~(-3)s~(-1)のひずみ速度で引張試験を行った。 組織の観察には透過型電子顕微鏡を用い結晶方位解析にはOIM法を用いた。