ガスタービン燃焼器用Ni基超合金の高温延性に及ばすη相析出の影響

摘要

Ni基超合金（Ni-20Cr-20Co-6Mo-202Ti-0.5Al:以下N263と称す）は優れた強度と熱間加工性を有してぉりガスタービンの燃焼器部材に鍛造材として用いられている。 N263はγ，相（Ni_3Al）析出強化型合金であるが、高温で長時間使用した場合、γ相が粗大化するとともに超合金の有害相とされているけ相（Ni_3Ti）が析出することが知られている。 叩相の析出に伴いγ相が減少し、強度特性は低下することが報告されているが.クリープ破断延性および引張延性に及ぼす効果は明らかにされていない。高温延性は切欠きクリープ強度や高温低サイクル疲労特性に大きな影響を与えるため高温機器の長時間信頼性を確保する上では重要である。 著者らは、N263の時効材劣化抑こついて高温低サイクル疲労試験を行い、時効劣化処理を施しても疲労強度が大きく変化しないことを示したが組織変化との相関関係に関しては琴告されていない。 本報告では、長時間時効処理によってわ相を析出させた試料について機械試験を行い、わ相の析出が高温延性に及ぼす影響について検討した。