高圧水素貯蔵と材料規制

摘要

2005年3月までに商用レベルの燃料電池自動車を走らせるために、容器に使用する材料の高圧水素雰囲気における特性に合わせて色々な制約を加えて技術基準が作成できた。現在の基準は使用できる材料がA6061及びSUS316しに限定され最高充てh圧力も35MPaに制限されているが、将来的にこれ以外の材料及び圧力が認められないわけではない。 高圧水素雰囲気において劣化する材料でも、劣化の挙動が明らかな材料であれば、設計の方法、許容応力（安全率）及び検査の方法等を新たに作り出すことによって基準化が可能である。このためには高圧水素雰囲気における材料特性の取得が不可欠である。これらの材料以外で圧力容器や高圧ガス設備を使用する場合には、いくつかの道が残されている。個別の設備を製作する場合には事前評価や特別認可といった方法があり、例示基準化に対しても規格検討委員会または基準検討委員会といった常設委員会が高圧ガス保安協会内に設置されている。