(PS_165)製鋼スラグに含まれるFree-CaO の粉末X 線回折法による定量

摘要

現在鉄鋼スラグは道路用路盤材などに有効利用されているが、鉄鋼スラグの中でも製鋼スラグは遊離石 灰(free-CaO)を含み、水和膨張性があることからエージングによる安定化が必要とされている。しかし CaO(ライム相)には二価金属酸化物(FeO、MnO、MgO)がいくらか固溶しているものがあり、また固溶度 によりCaO の水和反応が抑制されるとの報告があって水和挙動は単純ではない。本研究ではCaO とFeO との固溶体を合成し、粉末X 線回折法(XRD)により転炉スラグ試料中のライム相との比較を行った。さ らに標準添加法を用いて、ライム相の定量を試みた。