セルオートマトン法による鋳塊の凝固組織形成過程の可視化

摘要

鋳造材の機械的性質は，凝固組織に大きく影響されるため、凝固現象を理解することは組織制御法を検討する上で重要である。 数値モデルの利用は凝固現象の理解に有用であり、当研究室の以前の研究においては、退冷溶湯中からの異質核生成のみを考慮したセルオートマトン（CA）法による鋳造組織形成モデルが実現されている。 さらに、実験とシミュレーションの結果を比較することで、鋳壁近傍での結晶増殖も考慮したモデルを開発した。 本研究では開発した鋳造組織形成モデル用いて、鋳塊の凝固組織形成過程の可視化を行うことで、凝固現象に対するより深い理解を試みた。