(S204)熱間プレス用GA 鋼板の表面特性(熱間プレス用GA 鋼板の開発－その１)

摘要

近年、自動車の車体には燃費改善と衝突安全規制の高まりで、軽量化と同時に高強度化が求められている。熱間プレスは加熱したブランクをプレス成形と同時に焼き入れる工法であり、高強度で形状精度に優れた部品が製造できる。この工法は1970年代に開発され1)、近年自動車ボデー用補強部品への適用が増加している。熱間プレスの工程で鋼板ブランクを加熱する際に発生する鉄酸化物（以下スケールと記す）は、熱間プレス成形時の金型への堆積や製品の塗装品質および溶接性に悪影響する。そこで熱間プレス時にスケールの発生のない表面処理が要望されていた。こうした背景のもと開発されたスケールフリーとなるめっき材、コーティング材の特性も報告されている2),3),4)。著者らは、GA 皮膜を有する熱間プレス用鋼板を開発したので、その熱間プレス後の表面特性について報告する.