型材·表面処理の海外動向

摘要

近年の状況は、BRICs（ブラジル、ロシア、インド、中国）、東南アジア（タイ、マレーシア、フィリピン）、ヨーロッパ、北欧諸国、アメリカ、メキシコならびにVISTA（ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン）などグローバル化の進展は非常に広範囲にわたっている。この傾向は、今後も多くの国々に波及していくものと考えられるが、日本製品に対する技術力や品質管理力など高い製品製造技術に裏打ちされた信頼性が各国から認識されている結果と考える。 また、進出国においては日本製品の信頼性の高い製造技術を吸収し、自国の経済発展や社会生活の向上を目的に技術援助や企業移転などを要望している。 これらの状況下で、日本の産業における各国の産業発展に及ぼす貢献度や生産性向上に与える影響は、ますます大きくなるものと考える。 これらの背景から、本稿では海外に拠点（全世界約80地域）を持つ特殊鋼メーカーの立場から、グローバル化の展開が著しい型材料ならびに表面処理技術の現況や将来動向について、狭い範囲であるが概要を述べさせていただく。