機械接着型超精密ハイスピードスピンドル「AEGISシリーズ」の開発

摘要

多くの加工業（特に金型加工業）で、小径刃具を使用した高速切削加工のニーズが広汎に存在しているが、これに対応するユーザー側の選択肢が狭いという現状がある。 選択肢の1つとして高速マシニングセンタの使用があるが、加工領域が広いというメリットはあるものの、購入原価·保有コストがともに高いというデメリットも存在する。一方、他の選択肢として増速スピンドルなどの主軸装着型の補完機器（後付スピンドル）の使用もあるが、これらは相対的に安価ではあるものの、連続加工時間·フレ·振動·加工トルクなど、さまざまな使用上の制約が存在し、この面で優位性のある製品を実現することが、これから紹介する「AEGIS (A-600)」開発の出発点になった。 AEGIS (A-600)は、マシニングセンタの主軸に装着して、ホルダ内部の電動モータの駆動により、エンドミルなどの刃具の回転によって切削加工を行うもので、モータ·電源·軸受部などは、すべて専用設計したものである。 ここでは、AEGIS (A-600)の概要と適用事例などについて、紹介していく。