射出成形金型の摩耗量評価

摘要

プラスチック製品は、金属部品に比べて軽い、製品の単価が安い、生産性がよいなどの利点がある。自動車や電子機器などの構造部品はコストの低減や軽量化が求められるため、硬質繊維のガラスフィラーが添加されている樹脂が近年着目されている。樹脂に硬質なガラスフィラーを添加すると、成形品の機械特性が向上する一方で、金型の摩耗促進が懸念される。しかし、樹脂成形での金型摩耗に関する定性的、定量的な評価はほとhど報告されていない。今後のガラスフィラー含有樹脂の需要増加に備え、射出成形機を用いた金型摩耗の定量評価方法を確立した。本稿では、金型の硬さやフィラー量の金型摩耗への影響を報告する。