カテーテルアブレーシヨン後も頻脈発作が認められた ベラパミル感受性心室頻拍患者の帝王切開の麻酔経験

摘要

32歳，身長150 cm,体重74 kg (非妊娠時66 kg) 症例報告に関するインフォームドコンセントは 術後に口頭で取得した。既往として15歳ごろより呼吸困難，動悸が出現 し，近医においてゥオルフ.パーキンソン'ホヮ イト（WPW)症候群と診断され，以後べラパミ ル40 mgの頓服を行っていた。17歳以降に発作は 出現せず，26歳と28歳の妊娠時にそれぞれ発作 が出現したが自然に停止した。今回の妊娠後は3 力月に1回ほどの発作があつたが自然停止してい た。しかし，妊娠17週に重度の発作が出現し，循 環器内科を受診した結果，ベラパミル感受性心室 頻拍の診断となった（図)。同日の発作はべラパミ ルでも改善せず，除細動を2度行った（1回目200 J, 2回目300J)。その後も心室性頻拍カ瀕回に認 められたため，カテーテルアブレーションが行わ れた。