自動車用薄鋼板のアーク溶接部における電着塗装後の耐食性と疲労特性に及ぼすショットブラストの影響

摘要

地球環境保護の重要性が高まる中，自動車ではCO_2排出量の削減を達成するため，軽量化に向けた取組みが益々強く求められている．自動車のボディ部品では，近年，高張力鋼板を適用することによる鋼板の薄肉化が進hでいる．他方，シャシー部品ではボディ部品ほど薄肉化は進hでいない．これは，シャシー部品は静的強度だけではなく剛性，耐食性，疲労強度が板厚の主要な制約因子となっており，単純に高張力鋼板を用いるだけでは薄肉化できないケースが多いためとされている．シャシー部品は部位により薄肉化の主要な制約因子が異なるため，それぞれの制約因子に合わせた対応が必要とされる．