逆風下での構造改革が急務

摘要

エチレンの2012年の生産は，前年比8．1％減の614万5000トンまで落ち込hだ。これはバブル崩壊後の1990年代前半と並ぶ低水準で，稼働率は80％台半ばで推移した。半期どとにみると，年前半は中国経済の成長鈍化を主因に前年同期比11．3％減の296万1000トンとなり，半期で300万トンを割ったのはバブル崩壊後の94年以来である。年後半も，内需の低迷や円高に伴う輸入品増による誘導品の不振などを背景に，ナフサクラッカーの稼働率は90％割れが続いた。内需は前年比9．9％減の557万5000トンと600万トンを割り，輸出は9．9％増の59万7000トン，輸入は35．9％減の2万7000トンだった。