行動する学会へ，緊急シンポジウムで提言

摘要

日本化学会の「第93春季年会」が，3月22～25日の4日間．滋賀県草津市の立命館大学びわこ·くさつキャンパスで開かれた。関西地域での開催は3年ぶりで，立命館大学では初めてだが，参加者は8500人を上回る盛況であった。緊急シンポジウムで，化学論文の減少に対して日本化学会としての提言を行うなど，現状と将来への危機意識を素早く表明したことも，行動する学会との印象を深めた出来事だった。発表論文も6500本を超え，学際領域ともいうべき従来の枠組みを越えた新しい化学を構築するセッションが数多くみられたことも今回の春季年会の特徴として評価できる。