欧州連合による化学物質管理政策の最新動向REACH規則,CLP規則，BPR

摘要

環境省は4月3日,欧州化学物質庁（ECHA：European Chemicals Agency）事務局長による化学物質管理政策最新動向セミナーを東京都渋谷区の国連大学り·タント国際会議場で開催した。欧州連合（EU）は2007年6月からREACH規則（化学物質の登録．評価．認可および制限に関する規則）を施行して化学物質管理を段階的に強化するとともに，その実施機関としてECHAを設立した。REACHに続いて，2009年1月からCLP規則（物質および混合物の分類,表示．包装に関する規則）．2013年9月からBPR（殺生物性製品規則）がそれぞれ施行されており,これらの実施も所管するECHAがEUの化学物質管理に果たす役割は重要性を増している。REACH規則は．2002年に開催された「持続可能な開発に関する世界首脳会議」（WSSD：World Summit on Sustainable Development）での化学物質に関する2020年目標に向けた法規制の一つであり,世界に数ある規制の中でもその影響力は最も大きい。同セミナーでの講演内容をレポートする。