BP、シェル等メジャーがトレーダーに代わってLPGトレーディング？既存のトレーダーは軒並み08年は損失計上

摘要

世界的な景気低迷の影響でLPGの国際的なスポット取引もいささか閑散だが、カタールやアブダビのLPG大増産が始まる今年度下期に入ると、LPGの国際的なトレーディングの様相に若干変化が起こり、これら産ガス国の"余剰玉"を既存の、いわゆるトレーダーに代わって、PBヤシェルなどのメジャーが揃ってLPGのトレーディングを担うような事態が生まれるのではないか、といった見方が元売筋の一部に出始めている。スポット玉のスポット取引であるが故に可能となるわけだが、そうした見方の論拠となっているのは、既存のトレーダーの事業縮小ムード。 昨年7月にWTI原油が暴騰したのをきっかけに原油、LNG、LPG等が連動して高騰。 この狂乱劇の中でLPGのスポット商談そのものが大幅に減った上に、やっと商談がまとまっても先物価格を買う側と決めても、その玉を調達した時には既に、価格が予想以上に上がっていて利益を出すどころか大きな損失を蒙り、トレーディング事業の縮小を余儀なくされたことが背景にあるらしい。