8指標中7指標が上昇も燃料価格高騰で収益悪化

摘要

全国中小企業団体中央会は、11月の中小企業月次景況調査の結果概況を発表した。11月の前年同月比DI値は、前月の前年同月比DI値と比べて8指標中「取引条件」を除く7指標が上昇した。中小企業の景況は、衆議院解散を受けての景気不透明感の増大、電気料金値上げによるコストアップへの懸念、消費税増税の決定による消費者行動の変化、来年3月の中小企業金融円滑化法の期限到来に伴い、資金繰りが厳しい企業は対応を迫られることが予想される等、先行きに不安を抱える状況が続いている。全国各地の情報連絡員によると、岩手県の一般乗用旅客自動車運送業は、主要燃料のLPG価格は8月以降5カ月連続して上昇しており、厳しい状況が続いている。奈良県のプロパン業は、前年同月比LPガスの仕入価格が前月同様に大幅に上昇している。前年に比べて1立法メートルあたり50円、前月に比べ1立法メートルあたり8円も上がっている。このままの価格が続くと収益の状況も大変意く、業界にとっても苦しい状態である。香川県の貨物業は、燃料は今も高値安定が続いており、加えて12月は円安傾向にあり、今後の燃料価格が心配である。宮崎県の貨物運送業は、国際情勢の緊張などから、原油価格が高値に張り付いたままである中で、地球温暖化対策税の導入による課税により、組合員の経営状況は悪化傾向となっている、以上を報告している。