リビリチ-ション各種脳寧中疾患の急性期リハビリテーションの意義と実際

摘要

従来，わが国では，脳卒中急性期は絶対考静が必要とされてきたが，現在では明らかな理由なしに，リハビリテーション(以下，リハ)を行わずに寝かせきりにしておくことはむしろ罪だということが常識となっている．脳卒中発症後，不用意に安静臥床を続けると，筋骨格系だけでなくあらゆる臓器の廃用が急速に進む．更に，深部静脈血栓症 肺塞栓症，誤膜性肺炎，停癒などの合併症が起こるリスクも高なる.従って，十分なリスク管理のもとに早期から適切か)ハを行うことにより，臥床に伴う合併症を予防し，早期離床，機能 日常生酒動作(ADL)の最大限の回復につなげることが急性期リハの重要な目的となる．最近，脳卒中関連の5学会が合同で作成した脳卒中治療ガイドライン2004においても， 「廃用症候群を予防し，早期のADL向上と社会復帰を図るために，十分な管理のもとに，急性期から積極的にリハを行う」ことが強く奨められている．