運動器検診と小児運動器疾患の予防

摘要

小児における運動器疾患は，大きく先天性疾患 と後天性疾患に分けられる.先天性疾患は生下時 すでに発症していることが多いため基本的に予防 が困難といえる.一方，後天性疾患は適切な管理 によって発生を予防できる場合があり，また早期 に発見し介入することで重症化を防ぐことができ るものも多い.近年では小児期の運動習慣が二極化しているといわれる.1週間の総運動時間が60分未満で体 を動かす機会がほとhどなくなった者が増えてい る一方で，課外でのクラブ活動をはじめとして特 定の運動を過剰に繰り返し運動器障害が発症する小児も多い。