はじめに

摘要

動脈硬化を基盤に発症する心筋梗塞，脳梗塞などは，動脈硬化プラークの破綻に続く閉塞性血栓形成が共通の発症機構と考えられることから，ァテローム血栓症(atherothrombosis) という疾患概念で理解される.わが国では高齢化社会を迎え，ァテローム血栓症による死亡は全死亡の約30%に達しており，さらに増加傾向にある.血小板は一次止血に重要であるが,-方でァテローム血栓症の発症にも重要な役割を演じている.