IPMNの病理Update Update on the pathology of intraductal papillary mucinous neoplasms

摘要

IPMNの概念の変遷と概要IPMNは，現在では膵管内に発育する腫瘍とい う特徴が重視されるが，最初に報告した大橋らは 過剰な粘液産生に着目し"粘液産生塍癌"として 報告しているその後，多くの症例報告，研究 報告がおもに日本からなされていたが,1996年に WHO分類が膵腫瘍分類に"Intraductal papillary mucinous tumor"という用語を採用し，大橋らが 強調した"過剰な粘液産生"と膵管内に乳頭状に 発育するといぅ特徵をうまく入れ込hで現在の膵 管内腫瘍の疾患概念につながつている.さらにこ のとき，当時しばしばその異同が問題となってい た粘液性囊胞腫瘍（mucinous cystic neoplasm ： MCN)との違いも膵管内腫瘍ということを打ち出 したこと，MCNの説明文に卵巣様間質(ovarian-type stroma)の存在を明記することで明確に区別 しょうとしている.