日本人のエビデンス:厚生労働省研究班による多目的コホート研究より

摘要

喫煙状況とその後に発生した病気との関連について,厚生労働省研究班による多目的コホート研究の成果として,これまでに公表した内容に基づいて得られた知見を紹介した.喫煙は死亡リスクと有意に関連しており,また男性で全がh死亡リスクを用量依存的に増加させた.喫煙は肺癌,胃癌,大腸癌,乳癌リスクと有意に関連していた.喫煙は全がhリスクと有意に関連していた.そして,日本の男性のがhの29%,女性のがhの3%が,タバコが原因で発生していると推計された.喫煙は,そのほか脳卒中,自殺,糖尿病リスクとも関連していた.