腸重積症-診療ガイドラインから

摘要

2012年，日本小児救急医学会から「ェビデンスに基づいた小児腸重積症の診療ガイドライン」が刊行された. ガイドラインでは「診断基準」「重症度診断基準」「移送基準」を提唱している. ガイドラインは非観血的整復術時のバリウム使用を推奨しない.腸重積症は早期に診断すれば非観血的整復が容易であるが，見逃すと重篤化して死に至る小児救急の代表的疾患である.日本小児救急医学会は本症の早期診断と重症例の救命を目的として，2012年2月に「ェビ デンスに基づいた小児腸重積症の診療ガイドライ ン」（以下，ガイドライン）を刊行した.ガイドライ ンでは，文献のェビデンスレベルをもとに推奨される 診療行為には推奨度を付記している（表1).