航空機内の医療器具装備

摘要

航空機を利用した旅行者が増加するとともに,機内での急病人の発生も増加傾向にある.また,在宅医療中の方の旅行や海外からの帰省医療など医療搬送の額度も増加しており,航空機内での医療装備に関心が寄せられている.一方,機内環境は,与圧されているとはいえ地上に比し気圧,酸素分圧とも約80%ほどの低圧であり,離陸後は地上とは隔絶した閉鎖空間となる.緊急着陸ができたとしても,他の旅客への影響や経費は無視し得ないものであり,機内での政急患老発生の対席は航空会社にとっても重大な問題である.