病態生理

摘要

群発頭痛において,三叉神経第1枝と蝶形口蓋神経節と上頸交感神経節からの線維が収束する海綿静脈洞付近の内頸動脈周囲に原因があるとの説がある.一方,さまざまな自律神経症状を呈する群発頭痛とその類縁疾患を三叉神経·自律神経性頭宿(TACs)としてまとめ,その発症機序に関して,三叉神経系と上唾液核からの副交感神経系との関連を重要視する考え方もある.最近,群発頭痛患者において発作時にポジトロン断層撮影(PET)を行い,後視床下部灰白質の活性化が生じること,およびVoxel-based morphometryにて健常者た比して後視床下部灰自質の細胞密度が高いことが示され,視床下部が群発頭痛の起源となっている可能性が示唆された.