下部進行直腸癌に対する腹腔鏡下側方リンパ節郭清術-リンパ節転移度に応じた自律神経温存と拡大郭清の手技とコッ

摘要

腹腔鏡下大腸手術は広く施行され，ほぼ定型化 された術式といえる。しかし，側方リンパ節郭 清に関しては，集学的治療の発展とともにその意 義が再評価されており，腹腔鏡下側方リンパ節郭清(laparoscopy-assisted lateral lymph node dissection ； Lap-LLD)に関する有用性も徐々に 報告されてきてはいるものの，その手技は未だ 確立されているとは言い難い。当科では2011年よりLap-LLDを導入し，現 在ほぼ手技の定型化にいたったと考えている。ま た，定型化に伴い，拡大郭清も積極的に施行して きた。本稿では，その標準術式.拡大術式の手技とコ ッ，そして短期成績を報告する。