Ⅱ .各論3) ICG蛍光ナビゲーシヨンシステムを用いた 腹腔鏡下再肝切除術

摘要

今日，腹腔鏡下肝切除術はさまざまな術式で保 険収載され，その症例数は各施設において増加傾 向にあり，術前の画像診断やシミュレーションの 進歩によってさらに発展しつつある。また，肝細 胞癌ゃ転移性肝癌の再発例に対する再肝切除術の 安全性も確立され，最近では，腹腔鏡下再肝切除術(laparoscopic repeat hepatectomy ； LRH) の報告が増加してきた。われわれも初回肝切 除術が開腹であつても腹腔鏡であつても，積極的 にLRHを行ってきた。LRHは肝の変形と変異， 術中超音波の操作制限，腹腔内の癒着など，さま ざまな要素が加わるため，腫瘍の局在や術式に よって手術難度は異なる。