当施設の周術期管理の実際一合併症予防を目的と したクリニカルパスを中心に一

摘要

1980年代に米国の看護師，Karen Zanderに よって開発されたクリニカルパス(clinical pathway)は，診断群別包括支払診療報酬制度 (DRG/PPS)への対策として広く普及した。本邦 でも1990年代半ばよりクリニカルパスの導入が 開始され，現在では多くの施設?多くの疾患に対 してクリニカルパスが導入?運用されている。ク リニカルパスの導入は医療の質の保証.コスト削 減?入院期間の短縮だけでなく ，術後合併症の減 少にも寄与することが知られている。食道癌手 術においてもクリニ力ルパスの運用や，近年注目 さおているERASにenhanced recovery after surgery)を強化したクリニカルパスの使用が術 後短期成績の向上につながると報告されている.