LTE上りリンクにおけるSub-frame Bundlingを適用したVoIPトラヒック無線リソース割当法に関するNRTトラヒック混在下における一検討

摘要

LTE上りリンクにおけるVoIP（Voice over IP）トラヒック伝送においてSPS（Semi Persistent Scheduling）による無線リソース割当を行なう場合には，周波数ホッピングを用いることにより受信特性を改善可能であることに加え，連続する複数サブフレームを用いて送信を行なうSFB（Sub-frame Bundling）を併用することによりセル端付近のユーザの受信特性を改善することができる．一方，この場合には，複数サブフレームにわたる周波数方向に散在したリソースブロック（RB: Resource Block）が用いられるため，稠密な無線リソース割当が困難となり，システム帯域全体の使用効率が低下する可能性がある．そこで本稿では，周波数ホッピングとSFBの適用を考慮したSPSによる無線リソース割当に関して，特定数のRBをSFBに優先的に割当てる方法（SFB優先割当）と，SFBが適用されないユーザのRB割当順序をサブフレームごとに入れ替える方法（交互順序割当）の2種類の割当方法を検討する．無線リソース割当を行なう上で必要となる制御信号量に関する制約条件下における，NRT（Non Real-time）トラヒックが混在する環境でのシステムレベルシミュレーション結果より，SFB適用の有無を考慮に入れず周波数方向順にRB割当を行なう場合と比較して，SFB優先割当及び交互順序割当はVoIPトラヒックの収容可能ユーザ数を約10％増大可能であり，さらに交互順序割当はSFB優先割当よりも収容可能ユーザ数を増大できることを示す．