合成木材の縦振動およびたわみ振動試験によるヤング率およびせh断弾性係数の測定

摘要

木材は他の多くの構造材料に較べて（1）軽量である（2）比強度が大きい（3）加工性が高い（4）再生可能であるなど，多くの長所があり，住宅等の構造材料として長年使用されて来た．しかし，こうした長所の一方で（1）燃えやすい（2）腐りやすい（3）変形や割れが生じやすい（4）節などの欠点があるなどの短所が存在する．さらに近年森林資源が枯渇しつつあり，良質な木材素材を構造材料として使用することがしばしば困難である場合が多い．こうしたことから，合板や繊維板および単板積層材（LVL）のような伝統的な木質材料や，直交集成板（CLT）のような新しい技術に基づいた木質材料が広く構造材料として使用されている．一方，木材を使用しないで木材の特徴を再現しようとするものが合成木材である．合成木材の多くはガラス繊維とプラスチック発泡体を複合して製造されるが，上述したような天然木材特有の欠点が存在しないため，天然木材に求められてきた役割を代替する可能性が期待される．