機器構造部品の安全設計·予防保全における信頼性工学適用 6火力発電機器·プラントの予防保全ヘの適用

摘要

火力発電プラント機器の寿命診断·保守管理に用いられる信頼性工学手法の適用例について述べた．図22にプラント予防保全への信頼性工学手法の適用手順を示す。 実機フィールドデータをベースに個々の機器の状態を把握し，統計的パラメータを抽出して，寿命評価マスターカーブなどの材料特性統計データベースとともに損傷畳または寿命予測を行う。 確率を考慮した損傷量や寿命の予測結果はリスクおよびライフサイクルコスト分析に不可欠な定量的情報となり，経済的指標に変換されてプラントの保守管理計画に反映される。 このようにして信頼性と経済性を最適化させたプラント予防保全が可能となる。 　 ここで，機器の的確な寿命予測には，各種データの統計処理ツールやシミュレーションツールの整備，統計的材料デ夕べスの整備が甲欠であり，さらに損傷。寿命予測アルゴリズムの整備も重要である。今後，火力発電設備の寿命·リスクや保守管理に対する体系立った研究の発展を期待したい。