高設、夏秋どり栽培向けのイチゴ新品種「なつじろう」の育成

摘要

北海道におけるイチゴの作付面積は250ha（平成17年）であり、全国におけるシェアは約4％となっている。 作型別の面積推移を見ると無加温半促成作型（5～6月どり）が減少する一方で、夏秋どり作型が増えている。 夏秋期は全国的な端境期にあたるが、ケーキ等の業務用途において需要があるため2000円／短程度と高単価で取引されている。当該作型には高温、長日条件下においても花芽分化が起こる四季成り性品種が利用されている。 現在、北海道内では民間育成品種が利用されているが、近年普及が進hでいる高設栽培では生理障害果（種子浮き果）の発生による品質低下と減収が課題となっている。 そのため、高設栽培において多収であり、業務用に適する高品質な果実を生産できる新品種「なつじろう」を育成したので紹介する。