堆肥の施用方法と土壌中への耕転方法

摘要

堆肥を露地の圃場に施用する方法としては、全面施用のほか、部分的に行う条施用や植え穴施層などがある。全面施用は、農耕地表面全体に均一に堆肥を施用する方法である。 通常、施用の時期としては、定植や播種の前に行われる。 何日くらい前がよいかは、堆肥の種類や熟度、施用量、対象の作物、土壌条件などにより異なる（十分に腐熟した落ち葉堆肥やわら堆肥など植物性の堆肥であれば、植付けなどの比較的直前でも問題などは出にくいことが多い。 未熟な堆肥や、肥料成分の多い家畜ふh堆肥などであれば、時間をかけて土壌と十分になじませたほうが農作物のためにはよい場合が多い。また、過湿な土壌に施用する場合にも、植付けまでの時間を十分取った方が問題が起きにくい。 さらに、ジャガイモなどのイモ類、ダイコンなどの根菜類に施用するときは、播種や定植までの時間を十分に取るか、あるいは、それらの作物の前作時に施用しておくのが望ましい。 全面施用は、作物としては葉菜類や果菜類などを定期的に栽培する圃場で適している。