果実、果菜類、花きの成熟、老化制御の最近の進歩

摘要

園芸作物流通の国際化に伴い果実、果菜類、花きの輸入が一般化する中で、国産園芸作物の優位性を常に確保するためには、これまで以上の高付加価値化、差別化を可能とする先導的技術開発が必要である。 果実、果菜類、花きの成熟、老化にはエチレンが深く関与している。 近年、ACC合成酵素、ACC酸化酵素、エチレン受容体等エチレンに関連する遺伝子が単離されるなど、エチレンの関与する様々な生理現象が分子レベルで解明され、成熟、老化におけるエチレンを介したシグナルトランスダクションの過程が明らかとなってきた。