食道がh·胃がh

摘要

内視鏡検査が消化器診療の中心を担っている現状では，食道がh検診，胃がh検診も内視鏡が軸になっていくことが推測される。しかし.臨床医療の現場から検診に振り分けられる内視鏡検査のキャパシティは潤沢とはいい難く，加えて内視鏡の合併症や経済性の問題にも配慮が必要である。したがって食道·胃いずれのがh検診も，受診者を内視鏡検査へ対象集約する有効な一次スクリ一二ング法の確立が求められる。食道がh検診の一次スクリ一二ングは，飲酒時の顔面紅潮（フラッシング）によるALDH2欠損者の鑑別が有望である。胃がh検診は，対策型検診の有効性が証明されたX線検診を一次スクリーニングに用いて内視鏡検査の対象集約を行うことが,現状の第一選択である。受診者の希望が多様化した任意型検診は，内視鏡検診やいわゆる胃がhハイリスク検診も選択肢に加えることが轨実的で，それらの有効性を科学的に証明していくことも必要と考えられる。