在宅神経難病における継続医療

摘要

在宅神経難病患者が増えているが，必ずしも神経内科専門医がその後の在宅診療にかかわれるとは限らない。 今回，神経内科専門外の訪問診療医の立場から，その継続医療における訪問診療の導入，連携を円滑に因っていく上での問題点について検討した。 経験した症例から，コミュニケーションは，患者や介護者，家族との信頼関係の構築，さらに継続医療にかかわるチームスタッフとの円滑な連携を図る上で重要と感じた。また，神経内科専門医と在宅医との情報交換や共有による意思疎通や連携は，患者の安心と安全につながり，患者のよりよい療養環境の維持にも必要と思われた。 以上から，在宅神経難病におけるチームスタッフの円滑な連携と継続医療の成功の鍵はコミュニケーションにあると考えられた。