婦人科がh ワクチンによる子宮頸癌の予防戦略 III.子宮頸癌の検診とHPVテスト

摘要

日本でも世界でも，子宮頸癌検診の普及に伴い子宮頸癌は早期究見が可能となり，近年死亡数の減少がみられている。しかしながら子宮頸癌は，女性のがhの中でみると，世界中で第2番目に多く発生しているがhであり， 毎年約50万人が罹患し，約30万人が死亡する大変重大ながhである。日本では現在も，毎年約8，000人が罹患し，約2，500人が子宮頸癌で亡くなつている。日本においては近年，20歲代から30歳代の若年女性の子宮頸癌発生数，死亡数の増加がみられており，この年代の女性においては，第1位の頻度の高いがhとなっている。子宮頸癌は比較的早期に発見されても子宮切除によって妊孕性が損なわれやすい。このことは，労働人口の減少や， 妊娠，出産に直接影響するため少子化の問題とも重なり重大な社会問題としても捉える必要がある。