連載·魔法使いの弟子

摘要

『前略～渡辺康徳は広島大学を中退して上京し、状況劇場で照明と演出助手を担当するスタッフとなった。だがまもなく彼は退団し、一九七○年十一月、山崎哲というペンネームで劇団「つhぼさじき」を結成した。劇作家·山崎菅の誕生である。～中略～当時の山崎哲は、「演劇団」という劇団を率いる俳優·演出家の流山児祥と交流が深かった。流山児は青山学院大学で学園闘争に参加した文字通りの全学共闘派で、状況劇場、早稲田小劇場の研究生を経て、一九七○年に演劇団を創立した。第一世代の代表的な劇団をふたつ経験した点でも、流山児祥は第二世代の典型といっていい。』