シエールは脅威か？⑥～C3留分不足補うPDHの新設計画が進捗－米が抱える懸念要素に“非シエール”の勝機も潜在－

摘要

エタンクラッカーの新増設により生産が増加するのはもっばらC2（エチレン）であり、C3（プロピレン）以上の留分は得率が少ない。北米で新増設設備が稼働すると、いずれのコンビナートも極端なエチレンリッチとなり、増産しにくいプロピレンの不足が見込まれる、。さらに、主力誘導品であるPP（ポリプロピレン）は自動車部材向けを中心に需要が旺盛で、今後も安定的に市場が拡大していくと予想されている。このためプロパンからプロピレンを製造するPDH（プロパン脱水素）法設備の新増設が目立ってきている。