(S026_1)Re 無添加単結晶Ni 基超合金NKH74 の1273K におけるクリープ変形に伴う転位下部組織変化

摘要

前報までにRe 無添加単結晶Ni 基超合金NKH74 の1273K，100～400MPa におけるクリープ特性を調べ た結果，全応力域において比較合金のCMSX-4 およびNKH71 よりも破断時間が短時間となることを明らか にした．これは，NKH74 は比較合金よりもγ’相の体積率が低く，γ相の応力軸に対し垂直方向の横チャネ ルの幅が広いことおよびラフト構造形成後に，応力軸方向の縦チャネルも多数存在することから，γ相中の 可動転位の移動が容易となり，転位の上昇運動が抑制されにくいためと推論した．さらに，NKH74 は応力- 最小クリープ速度曲線では130MPa 以下の応力においても，大きくクリープ抵抗が低下しており，比較合金 とは傾向が異なることを示した．