ねじり変形を用いた高温巨大ひずみ加工に伴うフェライト鋼の組織変化

摘要

【緒言】金属材料の巨大ひずみ加工により結晶粒径が1μm以下の超微細粒組織を造り込む ことが可能となり、その超微細粒材料が著しい強度の向上や特異な力学特性を示すこと が報告されている。超微細粒組織の形成において、結晶粒径はひずみ量のみならず変形 温度やひずみ速度などの加工条件にも影響されると考えられるが、その詳細は明らかと なっていない。多くの巨大ひずみ加工プロセスは断続的な繰り返しプロセスであるため、 変形温度やひずみ速度を一定に保つことは困難である。そこで本研究では、熱間?温間 域での巨大ひずみ加工を等温?一定ひずみ速度で連続的に施すことのできるねじり試験 を用いて、フェライト鋼に高温で巨大ひずみ変形を施し、結晶粒微細化に及ぼす変形条 件の影響と形成される結晶粒の特徴を明らかにすることを目的とした。