3％－Si鋼塊均熱時のMnS粒子固溶挙動と結晶粒成長

摘要

方向性電磁鋼板の2次再結晶時にGoss方位を得るために1次再結晶粒の正常粒成長を抑制ずる必要がある．この目的でMnS，MnSe，AINなどのインヒビタとよぶ微細析出分散相が利用されている．インヒビタとしてMnSを用いる方向性電磁鋼板の製造過程において，熱間圧延に先立つスラブ加熱段階ではMnSを鋼平に固溶させる目的でじばしば1300℃を越える高温長時間加熱が行われる．この際に同時に結晶粒粗大化が生じ組織制御に悪影響を与えるためMnS固溶速度の解析が重要であるが，固溶完了を実験的に精度よく確認することは困難である．