MgO飽和CaO系スラグの溶鋼脱りんに及ぼすB_2O_3添加の影響

摘要

環境問題への意識の高まりから発生スラグ量の低減が急務である。特に発生スラグの利材化の難しい製鋼プロセスにおいては可能な限りスラグ発生量を抑えながら効率よく製錬を行う必要がある。 スラグ発生量が多む脱りんプロセスにおいてはCaO系のフラックスが多く利用されているが、CaOの浮化を促進して反応効率を向上させることがス索劣発生量低減につながり、未滓化CaOが無くなれば使用後のスラグを路盤材として有効利用することが可能となる。従来のCaF_2に替わる浮化剤の探求が近年盛んに行われているが、B_2O_3はCaOの薄化巻促す効果が報告されている。本研究ではこの効果に着目じ、これまでほとんど研究されていないB_2O_3が脱りん反応に及ぼす影響を調査するため、1873KにおいてMgO飽和あるいはMgO，CaOの二固相飽和FeO_x-CaO-MgO-SiO_2-P_2O_5-B_2O_3系スラグと溶鉄間のりんの分配平衡を測定した。