骨粗鬆症薬物療法の現状と課題

摘要

近年の骨代謝研究の目覚ましい進展とともに 骨粗鬆症治療薬の臨床開発が大幅に進み，現在， 骨密度増加効果と骨折防止効果が立証された 様々な骨粗鬆症治療薬が臨床現場で使用が可能 となってきている.しかし，骨粗鬆症治療対象例のうち20-25%にしか骨粗鬆症治療が行わ れておらず，この改善が最も差し迫った課題で める.骨粗鬆症治療が広く行われるために必要な骨 粗鬆症の診断基準や薬物治療の開始基準につい ては確立されてきている.しかし，骨粗鬆症治 療の継続期間についてはェビデンスが乏しく， 現在議論が進められているところである.