先進医療機器開発の現状と法工学的課題（臨床外科の観点から）

摘要

先進技術を使用した製品やサービスの安全性と残留リスクを、市民と社会に対して開示·説明することの重要性は、医療においても同様である。患者と家族への説明は個々の医師の流儀で従来から行われていたが、インフォームドコンセントという形に体系化されたのは20世紀後半である。本稿では今日の診療におけるインフォームドコンセントの現状と先進医療機器開発における社会とのリスクコミュニケーションの課題について論じる。そして人工知能等による医療行為の高度な自動化実現時の課題についても論じる。