腎周囲炎·腎周囲膿瘍

摘要

腎周囲への病原菌の到達経路は，腎実質ある いは隣接臓器の化膿性炎症が連続的に波及する 場合と，他臓器の感染病巣から血行性?リンパ 行性に散布されて発症する場合とがある.化学 療法の確立以前は血行性?リンパ行性に到達し たブドゥ球菌や結核菌による感染が多くみられたが，近年では膿腎症(pyonephrosis),腎膿瘍 など腎実質の化膿性炎症が直接波及した症例が 多くを占める.