リグノセルロース系バイオマスからのバイオ燃料製造技術とバイオリファイナリーへの展開

摘要

バイオ燃料は、有力な地球温暖化対策の一つとしてとして京都議定書の目標達成計画で導入目標値（2010年度の新エネルギー導入目標である1910 万Kl (原油換算）のうち50万Kl)が示されている。日本では、「バイオマス·二ッポン総合戦略」や「新国家エネルギー戦略」にも長期的な視点に立った導入戦略策定（特に、2030年に自動車用燃料の石油依存率を80％以下にする）の必要性が指摘されており、世界的にも食料と競合しないバイオ燃料の研究開発の動きが加速されている。今後リグノセルロース系バイオマス資源の確保がエネルギー自給率と安定供給の観点から非常に重要な課題となっており、特に日本では、豊富に存在する森林資源を中心としたセルロース系バイオマスを原料としたエタノール製造が注目されている。